WOWシステム研究会(廃棄物洗浄型埋立処理システム研究会)

WOWシステム(廃棄物洗浄型埋立処理システム:Wash-out waste landfill system)研究会は、最終処分場の不安要素を軽減し、地域に受け入れられる処分場をめざして、埋立廃棄物を洗浄により不活性化し、早期安定、早期廃止を行うためのシステム開発を行っています。

研究目的

我が国の廃棄物処理はリサイクルなどによる排出抑制や資源化を図った後、中間処理による無害化、安定化、減容化を行い残渣を埋立て処分することを原則としています。このため埋立される廃棄物は生物化学的に不活性な無機物が中心となっています。一方、最終処分場は埋立開始から廃止まで数十年間を要し、その間、周辺地域に地下水などへの環境汚染不安等を与えることになり、用地確保がきわめて困難な状況になっています。このような背景化、埋立廃棄物を埋立前に洗浄し、付着汚濁物を除去した後埋立を行い環境リスクを低減化すると共に埋立地の早期安定化、早期廃止を行う。また洗浄した廃棄物をセメント原料等として再利用したり、洗浄排水から塩類を回収し、工業塩や酸、アルカリを回収し資源化を行うなど、地域環境の保全と、循環型社会に対応した埋立システムの開発を行うことを目的としています。

研究組織

組織図

研究概要

研究会は5つの部会に分かれて活動しています。
(1) システムコンセプト
(2) 廃棄物洗浄技術研究部会1
(3) 廃棄物洗浄技術研究部会2
(4) 水処理技術研究部会
(5) 洗浄廃棄物評価部会

それぞれの部会研究成果をまとめて下図のようなシステムの実現を目指しています。

<実証研究棟全景 >
研究棟裏ではライシメーターを用いた 評価試験も行っています。
<機械式洗浄装置 >
現在トロンメルとスパイラル洗浄による 実験を行っています。 今後エジェクター洗浄等も実施します。
<洗浄排水処理装置>
洗浄排水の処理を様々な方式により実験 できます。またそれぞれのユニットは 1m3日以上の能力があり、新技術の認定 のための性能試験も行うことが可能です。

研究成果

1 Wash-out Solid Waste
Landfillsystem
平成12年
10月
Asian-Pacific
Landfill
Symposium
FUKUOKA 2000
Proceedings.pp276-282
廃棄物洗浄型埋立処理システムについて廃棄物の機械洗浄、浸漬洗浄等洗浄方法、の提案を行った。
(Sotaro.Higuchi,M.Hanashima)
2 廃棄物洗浄型埋立処理システムの開発(その2) 平成11年
2月25日
第20回全国都市
清掃研究発表会
講演論文集
pp323-3
最終処分場の早期安定、廃止のため廃棄物を埋立前に洗浄するシステムについてその概要と実証試験の状況を紹介。(花嶋正孝、樋口壯太郎)
3 埋立地の早期安定・廃止技術に関する考察 平成11年
5月
99廃棄物処理展記念セミナー、日報 最終処分場の汚染対策技術について講演。
4 廃棄物洗浄型埋立処理システムの開発 平成11年
12月
用水と廃水
Vol.41No.12pp.34-40
最終処分場の早期安定、廃止のため廃棄物を埋立前に洗浄するシステムについて基礎実験とF/Sによりその有効性を検証した。(樋口壯太郎、花嶋正孝)
5 廃棄物洗浄型埋立処理システム 平成12年
12月
資源環境対策
Vol.36 No.14 pp29-32
最終処分場の早期安定、廃止のため廃棄物を埋立前に洗浄するシステムについて基礎実験とF/Sによりその有効性を検証した。(樋口壯太郎、花嶋正孝)
6 浸出水処理技術ガイドブック 平成13年
12月
環境産業新聞社 花嶋正孝、樋口壯太郎 監修
7 INVESTIGATION ON
LEACHING OF
ORGANICSUBSTANCES
AND INORGANICSALTS
FROM WASHED AND
UNWASHED
平成14年
9月
25日~28日
APLAS2002SEOUL
p266-270
Fumihiko Misumi,
Masataka Hanashima,
Sotaro HIguchi, Noboru Katsukura
8 スパイラル式湿式洗浄設備による廃棄物洗浄 平成14年
11月28日 ~30日
第13回廃棄物学会 研究発表会 谷岡隆、吉田忠広、堀井安雄、広瀬洋一郎、
船橋勇、樋口壯太郎、花嶋正孝

※このページの情報は平成14年時点のものです。

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